クラシック音楽と現代音楽の違いを解説!難解な新しい時代の音楽?

    「現代音楽」という言葉を聞いたことがありますか?

    長い歴史を持つクラシック音楽(西洋音楽)は、20世紀に入り「現代音楽」として大きく変化しました

    現代音楽は少し難しいと耳にするけど……クラシック音楽とどう違うのでしょう?

    今回はそんな「現代音楽」の特徴を、クラシック音楽と比較しながら解説していきます。

    目次

    現代音楽とは?クラシック音楽とはまるで違う性格

    「現代音楽」という言葉から、ジャズやポップ、ロックなどの最近の音楽のこと?と考える人もいるかもしれません。

    しかし、ここでいう「現代音楽」とは、クラシック音楽(西洋音楽)が進化していった音楽のことをいいます。

    私たちが知っている「クラシック音楽」とはまるで違う音楽性を持つ「現代音楽」

    ここでは、そんな現代音楽がいつどうして生まれたのかなどを説明していきます。

    20世紀頃に誕生した芸術音楽

    中世の時代にヨーロッパで生まれ、少しずつ進化・発展していった「クラシック音楽」。

    そんなクラシック音楽がついに飽和状態となり、20世紀頃にある変貌を遂げます。

    それは、伝統的なクラシック音楽に対する反抗だったのかもしれません。

    それまでの厳格な形式にとらわれず、より自由に作曲する作曲家が増え始め、ひとつの傾向の様式はみられなくなっていきました。

    それらの音楽こそが、こんにち「現代音楽」と呼ばれる音楽です。

    クラシック音楽が飽和状態となり、自由な形式でつくられるようになったのが「現代音楽」

    【現代音楽】新しい音楽としての追求

    クラシック音楽における「わかりやすいメロディや美しいと感じる和音」が排除され、少し「わかりにくい」と感じてしまう抽象的な音楽が特徴だといわれる現代音楽。

    絵画の世界で例えるなら、美しい風景画だなとか、これは人物画だなと分かる絵に対して、点描や線だけで描かれている少しわかりにくい抽象的な絵画を見るときと似た感覚だと思います。

    作曲家による自由な芸術性がより高まった結果なのかもしれませんね。

    それを「おもしろい」ととらえるか「わかりにくい」ととらえるか。

    現代音楽が少し難しいといわれる理由のひとつだと思います。

    現代音楽は、わかりやすいメロディや美しい和音が排除され、抽象的な音楽となった

    無音の楽曲「4分33秒」

    現代音楽を紹介するときによく取り上げられる一曲として、ジョン・ケージという作曲家が作った「4分33秒」という楽曲があります。

    これは「4分33秒」の間、演奏以外なら何をしてもかまわないという「無音」の楽曲で、楽譜にも「第一楽章Tacet(休止)、第二楽章Tacet(休止)、第三楽章Tacet(休止)」とだけ書かれてあるんですよ。

    無音の演奏者たちを前にして、空調の音だったり、誰かが少し動く音だったり、咳払いの音だったり「その時間に聴衆が聴いたものが作品」というわけです。

    ジョン・ケージの「4分33秒」は、演奏はない無音の楽曲で、その時聴衆が聴いた周囲の音を音楽とした

    楽器を使わない現代音楽「ミュジック・コンクレート」

    第二次世界大戦後は、電子的に音を作ることが容易になり、録音技術も進みました。

    弦楽器や管楽器といった楽器を使用せず、風の音や動物の声といった自然界の音や、人の話し声、日常の生活音などを録音し、それらを用いて作られる「ミュジック・コンクレート」と呼ばれる音楽も誕生しました。

    このミュジック・コンクレートも現代音楽の一種といわれています。

    「ミュジック・コンクレート」とは、自然界の音や日常の生活音を録音し切り貼りした現代音楽の一種

    クラシック音楽との違い

    現代音楽はクラシック音楽の延長上にあり、芸術音楽として進化した音楽だということはわかりました。

    それでは、そのクラシック音楽と現代音楽の違いとは何でしょうか?

    具体的にどう違うのかを一緒に見ていきましょう。

    調性の違い

    現代音楽のいちばんの特徴は「無調である」ということが挙げられます。

    それまでのクラシック音楽には「調性」というものがありました。

    それは明るいイメージの長調であったり、暗いイメージの短調であったり……。

    現在、私たちが日々耳にするJ-POPなどの楽曲もほとんどが調性音楽だといえるでしょう。

    そうした「わかりやすい」調性音楽に比べて、現代音楽はそれらの調性がなく、決まった音が存在しないため、初めて現代音楽を耳にする人にとっては「わかりにくい音楽」という印象が強いようです。

    長調や短調といった「調性」がないのためにわかりにくい感じがするのが現代音楽の特徴

    現代音楽の先駆けシェーンベルクの「12音技法」

    この「無調」の音楽を作り始めたのは、ウィーンに生まれたアルノルト・シェーンベルク(1874〜1951)だといわれています。

    彼は、「ドレミファソラシ」などの音階を作る7つの音ではなく、1オクターブ(ひとつの音から次の同じ音までの間にある12音のこと。ピアノでいう白鍵7音+黒鍵5音)の中にある12音を均等に使うという12音技法を創案しました。

    この技法が、その後の現代音楽作曲家たちに多大な影響を与えたのです。

    シェーンベルク考案の「12音技法」とは1オクターブ内の12音を均等に使う技法

    メロディーの有無

    メロディー(旋律)を感じる楽曲ももちろんありますが、現代音楽は無調がゆえにメロディーを感じられない楽曲がほとんどです。

    クラシック音楽はメロディーとリズムがはっきりとしているため、まるで物語のある本を読んでいくように、水平方向につながっていく音を聴き理解することができました。

    それに対して現代音楽は水平方向ではなく、縦に音の幅を持たせようとした音楽なのです。

    突然音が消えたり、予期せぬ高さの音が鳴ったり。

    現代音楽を聴くときは「メロディー」という観念をなくして聴き込むことが、その楽曲の理解につながるといえるでしょう。

    突然音が消えたり、予期せぬ高さの音が鳴ったりするので、「メロディー」という観念をなくして聴いてみて

    一方で「新古典主義」というクラシック音楽のジャンルも生まれた

    クラシック音楽の流れを汲み、20世紀以降に作られた音楽がすべて「現代音楽」と呼ぶかといえばそうではありません。

    現代音楽が発展していく一方で「バッハに帰れ」を合言葉にした「新古典主義音楽」も生まれました。

    従来のクラシック音楽で使われるソナタ型式や交響曲の復活を目指し、調性も感じられるような曲を作ろうとする動きです。

    しかし、こうした音楽も現代音楽の陰に隠れ衰退してしまいました。

    ソナタ型式や交響曲の復活を目指す、「新古典主義音楽」も生まれた

    クラシック音楽と現代音楽の違いのまとめ

    現代音楽は、クラシック音楽の流れを汲む「進化した20世紀の新しい音楽」です。

    調性のあるクラシック音楽と比べて、無調のため無秩序であり無機質に聴こえる現代音楽ですが、なんとなくでもずっと聴いているとそこに美しさや興味を感じてくるかもしれません。

    「おもしろい!」と感じたら、ぜひいろいろな現代音楽を聴いてみてくださいね。

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