グリーグの抒情小曲集の中でもオススメな曲を解説!
ノルウェーを代表する作曲家、エドヴァルド・グリーグが作曲した抒情小曲集についてご紹介します。
抒情小曲集とは全66曲からなるピアノ曲集で、グリーグの代表作である作品も収められています。
抒情小曲集を初めて聴いてみたい方はもちろん、ピアノで演奏してみたい方にお勧めの曲も併せてご説明したいと思います。
抒情小曲集の中でもオススメな名曲はこれ!
まずおすすめしたいのは、第3集の「春に寄す」です。この曲は、グリーグが演奏旅行でデンマークを訪れた際、祖国ノルウェーの自然が恋しくなって作曲されました。
冒頭の高音の和音の連打が澄み切った空気を表しているように美しく、左手によってメロディが奏でられて静かに音楽が始まります。
やわらかな日差しが振り注ぐ中、小鳥のさえずりなどがイメージできる優しい曲調です。
新しい生命が生まれる春の訪れを喜ぶ気持ちが表現されていて、何度も繰り返し聴きたくなるほど美しい曲です。
第8集 「トロルドハウゲンの婚礼の日」
また、第8集の「トロルドハウゲンの婚礼の日」と言う曲も、ぜひ聴いていただきたいです。
抒情小曲集の中でも特に有名で、一番スケールの大きな曲です。
トロルドハウゲンとは、グリーグが暮らしていた地名であり、海に面した美しい街です。
この曲は、グリーグが愛する妻・ニーナのために作曲されました。曲の冒頭から最後まで、結婚式に集まった人々が、華やかな衣装を着て歌やダンスを楽しむ様子が想像できるような、幸せな高揚感に溢れています。
聴いているこちらも、ワクワクしてくるような楽しく躍動的な曲です。
第10集の「森の静けさ」
第10集の「森の静けさ」もおすすめです。おだやかな響きに包まれた、ゆったりとした作品です。
静かで美しい、森の様子が表現されています。曲の最後の部分も、神秘的な和音で静かに終わります。
自分が森の中にいることを想像して聴くと、リラックスすることができるので、ぜひゆったりとした気分で聴いていただきたいです。
グリーグの抒情小曲集の中でも比較的演奏しやすい曲を解説!
第1集の「アリエッタ」がおすすめです。右手が子守歌のように優しいメロディを歌い、内声部の動きによって音楽が流れていきます。
内声部が、左手から右手へ音を受け渡すように動くのが特徴的ですが、とても短く、ゆったりとした作品なので、譜読みに長い時間をかけずに弾くことができる作品です。
同じく第1集の「妖精の踊り」もおすすめです。
ホ短調でミステリアスな雰囲気の作品です。軽やかな和音の刻みと、軽快なメロディが交互に演奏されるのが特徴的で面白く、妖精が軽やかに踊っている様子が感じられる作品だと思います。
テンポが少し速めなのですが、ゆったりとした作品とは一味違う魅力を感じられるはずです。
また、第2集の「エレジー」は、タイトル通り哀愁たっぷりの美しい曲で、弾きやすい作品です。
切ないメロディが曲中を通して流れ続けます。
ゆったりとしたテンポなので、たっぷり感傷的な気持ちを込めながら演奏することができます。
グリーグ作曲/抒情小曲集は名曲尽くし! ピアノを弾く方なら一度聞いてみるのをオススメ!
今回ご紹介した通り、グリーグの抒情小曲集は美しく素敵な小品ばかりなので、気軽に聴き始めることができます。
また、ピアノを弾く方にとっても、譜読みも時間がかからず演奏しやすい作品もあるので、ぜひ一度楽譜を手に取って弾いてみていただきたいです。