バッハがいなければ今の音楽はない!?音楽の父と言われた作曲家
今回はバロック時代の作曲家であるバッハについて説明していきます。
バッハといえばバロック音楽の集大成として知られる作曲家ですね
有名な曲といえば「G線上のアリア」でしょうか?
この時代の美しさを最大限に活かした聞いていて心地のよい楽曲になっています。
即興演奏もこなしたドイツ生まれの作曲家
ヨハン・セバスティアン・バッハは18世紀ドイツ(当時は神聖ローマ帝国)に生まれた作曲家であり、また即興演奏の名手としても知られていました。
「音楽の父」と呼ばれるバッハですが、それには訳があります。
クラシック音楽の歴史というのは、非常に深いものでどの時代も前の時代よりも進んだ和声法であったり、音楽理論を展開していきます。
そんな中で今では西洋音楽の基盤とされるバロック音楽の時代に生きた彼は、当時存在していた音楽語法を集結させ、究極の状態まで洗練させ、進化させていったのです。
幅広い音楽を吸収し、集結させたバッハのその技法は高く評価され、それがゆえに今では西洋音楽の基盤を築いたとして「音楽の父」と称されているのです。
現在でも、その音楽の新鮮さは失うことなく、ジャズやポピュラー音楽などあらゆる音楽に用いられています。
バッハのピアノ曲は難しすぎる!?音大生に嫌われがち?
バッハといえば、対位法を巧みに扱った作曲家としても知られています。
そのためバッハの鍵盤楽曲には、対位法によって書かれた3、4声の曲が多く存在します。
この多声部による書法ですが、ピアノだと本当に弾くのが難しいのです。
伴奏+旋律という音楽ではなく全ての声部が均等に扱われる音楽を書いたため、ピアノで演奏するのであれば各声部が独立して聞こえないといけません。
言うまでもなく人間の手は2本であり、それぞれの手が2声部を担当しないといけません。
これが非常に厄介で複雑な運指を用いられたり、音がそもそも開きすぎだったりなど鍵盤楽曲で多声部を演奏するのは難しいのです。
避けては通れない道「バッハ」
しかし、この多声部のものが弾けてこそ他の曲も弾けるのだという考え方もあるため、音楽を学ぶ人間からすれば避けては通れない道なんですね。
そのため音大生は仕方なくバッハを弾かされることになりますが、以上の通りとにかく複雑なため好んで弾く人はあまりいないのです。譜読みが楽ではないのもあります。
(たまにバッハが好きという人も勿論いますが、やはり弾きにくいというのは共通して言われます)
シラドシの音型はバッハを表す!?音に込められたメッセージとは
クラシック音楽界には「バッハ音型」と呼ばれるものが存在します。
それは「シラドシ」の音型です。
これは一体どういうことかということですが、バッハは英語でBACHと書きます。
そこで、ドイツ音名を当てはめてみましょう。
ドイツ音名はBがシAがラCがドです。
もうお気づきですね、BACHの文字を置き換えると、シラドシという音型になるのです。
これはバッハに対するリスペクトを込めた楽曲で使用されることがあります。一番有名な例はリスト作曲の「バッハの名による幻想曲とフーガ」です。
いたるところにバッハの名前が聞こえてくる非常に面白い作品ですので、是非聞いてみてください。