運指が木管楽器の中で最も難しい!?トッポのような見た目のファゴットを解説!
こんにちは、今回は木管楽器であるファゴットについて解説していきたいと思います。
音域は低音に分類されますね、しかし上の音域の音色も魅力的で、音域が広い低音楽器としても知られています。
ファゴット と呼ばれるのはドイツ語読みで、英語ではバスーンとも呼ばれます。
現代ではどちらの呼び方も同じぐらい普及していますが、個人的にはファゴットと呼んでる人の方がほんの少し多いのかな?なんて気もします。
ファゴットは難しい?運指が複雑すぎて大変なのは本当?
このファゴットという楽器ですが、ダブルリード属と呼ばれ2枚のリードを上下に組み合わせ、それを振動させて音を出す楽器です。
同じダブルリード族にはオーボエという楽器があります。
ファゴットに関してですが、実はめちゃくちゃ運指が複雑です。
その中でも一番決定的な要因となるのが、親指だけに存在するキーの数の多さです。
ファゴットの左手親指のキーはなんと9つもあります。
そして、右手親指のキーは4つです。
つまり、両手の親指が担当するキーは13個になります。
これだけだとイマイチ多いのか少ないのかパッとしないでしょうか?
サックスと比べると痛感する親指の忙しさ
それでは決定的な比較対象を紹介したいと思います。
アルトサックスです。
アルトサックスは右手親指は楽器を支えるだけで良いのでキーは0つ
そして左手親指のキーはオクターブキーと呼ばれるオクターブを調整するだけのキーが1つ
合計で1つなのです。
それに加えてファゴットは13個です。
いいですか、13個も両手の親指で担当しなければいけないのです。
衝撃的過ぎて、話を聞いただけでも難しそうではないですか?
実際に筆者はファゴットを経験したことがあるのですが、運指の複雑さに笑えてきてしまい、結局ファゴットは続きませんでした。 (なのでファゴット吹きを心底尊敬しています)
難しいファゴットの特徴は?
こんなに難しいばっかり言っていると、どんな楽器なのが不安になりますよね。(まあ難しいのは確かなのですが!)
ファゴットの特徴としては、なんといってもその独特の音色です。
また、音域が広くホルンと同じぐらいの音域を担当することから表現力の高さが特徴として挙げられます。
吹奏楽では木管低音(バスクラリネットやバリトンサックス)と同じ役割を担当し、サウンドに厚みを持たせる縁の下の力持ちのような存在です。 吹奏楽でもファゴットのソロが用いられますが、吹奏楽においてファゴットの音色は非常に特徴的で聞けばすぐわかるので、ソロなどに出てくると非常にかっこよく聞き映えします。
オーケストラでは比較的ファゴットが良く聞こえる環境であるためソロやメロディを担当することが多くあります。 吹奏楽に比べると伴奏より上の声部を担当することが多くなるといったところでしょうか。
どちらにも言えることですが、あまり目立たない存在に見えつつ、ファゴットがいるかいないかで合奏の音というのは明らかに変わってくるのです。
ファゴットが活躍する曲
いかがでしたでしょうか、ファゴットは難しい楽器ですがその特徴的な表現力は非常に魅力的です。そんなファゴットが活躍する曲をまとめてみましたので、是非きいてみてください。
オーケストラ デュカス 魔法使いの弟子
吹奏楽 バーンズ 交響曲第三番 三楽章