管弦楽法の本はこれがオススメ!ベスト3をじっくり解説

    目次

    管弦楽法の本はこれがオススメ!3つをランキング形式で紹介

    こんにちは、今回は管弦楽法の本についてオススメを紹介していきたいと思います。

    今回紹介する本はどれも筆者が読んだことのある本ですので、それぞれを比較しながらメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。

     

    ただその前に、管弦楽法とはなんなのかをもう一度押さえておきましょう。

    そもそも管弦楽法とは?

    管弦楽法とは、オーケストラを扱うための法則のことです。

    管弦楽、はオーケストラのことですよね。

    和声法、対位法などそれぞれの法則を~~法と言いますが、管弦楽法もその類いの1つです。

     

    そのため、オーケストラを扱う場合や作曲をちゃんと学ぶ人は必ず習得するものです。

    音大生でも管弦楽法を学びます。 あまり聞きなれない単語のように思えますが、割と多くの人が触れているモノです。

    管弦楽法でオススメ第一位は「ウォルターピストン/管弦楽法」

     

    管弦楽法のオススメ第一位は「ウォルターピストン著 管弦楽法」です。

    こちらは現在でも多くの人に愛用されており、管弦楽法の王道の教科書のようなものです。

    管弦楽法を学んだ人でこれを知らない人は絶対にいません、と断言できてしまうほどです(笑)

     

    それぞれ弦楽器から打楽器まですべてを網羅した本となっており、オーケストレーション、和弦、和音の配置についても詳しく書いている本です。

    管弦楽法の本はいくつかありますが、最初はこれをやっておけと言われるほど定番の本ですのでもし管弦楽法を学ぶつもりがあるという方はこの本を起点にすると良いかもしれません。

     

    ただしデメリットが1つあるとするならば、情報が少し古いという点です。

    この本が書かれた当時は、まさに発展主義の最中でした。

    そのため楽器の性質も今より劣っていて、それが基に書かれているため21世紀の楽器とは違う点がいくつもあります。

    その点だけが唯一混乱してしまう点なので、この本にこう書いてあっても今はこうだよな?という自分の判断も大切になってきます。

     

    とはいっても、その「古い情報と今の情報の差」というのは認識1つで直せることであり、この本の情報が古いからといってこの本を全て否定できるほど大きなものでもありません

    「楽器に関して古い情報が時々出てくる」という点を含めても素晴らしい本であることは間違いないので管弦楽法の初めの1冊としてオススメしたい本です。

    「ウォルターピストン/管弦楽法」のメリット

    ・管弦楽法の定番教科書と言われるほど愛された本

    ・しっかりと基礎を構築できる

    ・それぞれの楽器を詳しく説明しているだけでなく、譜例も多く乗っているため参考にしやすい

    「ウォルターピストン/管弦楽法」のデメリット

    ・情報が若干古い場合がある

    ・和訳された本のため、日本語に独特のクセがある(慣れれば問題なし)

     

    オススメ第二位「伊福部昭/完本管弦楽法」

     

    続いて紹介するのは伊福部昭(いふくべあきら)の書いた「完本管弦楽法」です。

    こちらは先述のウォルターピストンが書いた管弦楽法より後に出版されいてる本なので、情報が新しくなっています。

    こちらもウォルターピストンと並ぶほどの名本ですが、より作曲家向けとなった本かなというのが体感です。

    こちらは、日本人が書いた日本語ですので我々にとっても読みやすいのは長所として挙げられます。

    ウォルターピストンの管弦楽法に続き、作曲家は絶対持っているといっても過言ではないぐらい素晴らしい本です。

    情報量が多く、全くの独学で読破しようとすると大変かもしれません。

    非常に優れた管弦楽法の本ではありますが、その分値段も高くAmazonでは新品34400円と高額になっています。

    中古を探してみるのも1つの手ですね。

    「伊福部昭/完本 管弦楽法」のメリット

    ・作曲家も使うより本格的な管弦楽法の教科書、情報量が圧倒的に多い

    ・日本人が書いた日本語の本のため、意訳などによる語弊が生まれない

    ・比較的情報が新しい

    「伊福部昭/完本 管弦楽法」のデメリット

    ・とにかく高い!(新品で34400円)

    ・かなり専門的なため管弦楽法を触りたいという最初の段階では向かない

     

    オススメ第三位 「ベルリオーズ/管弦楽法」

     

    最後はベルリオーズの管弦楽法です。

    こちらは作曲家としても有名であるベルリオーズの書いた本です。

    そのため、より実践的な視点でベルリオーズ自身のリアルな体験を基に記されています。

    そもそも歴代の作曲家が管弦楽法を言語化して本に残すという行為をあまりしてこなかったため「作曲家が書いた管弦楽法」のレッテルでも重宝されます。

    後世に残そうと著作した本にはなりますが、ベルリオーズ自身がかなり独特な色彩感覚をもつ管弦楽法をしているためこれ一冊を基盤にするというのは少し無理があるかもしれません。

    そのため、ウォルターピストンの管弦楽法を習得してからベルリオーズに進むルートをオススメします。

    「ベルリオーズ/管弦楽法」のメリット

    ・歴代の有名な作曲家が残した貴重な管弦楽法

    ・ベルリオーズがどのように管弦楽を捉えていたのか、作品と照らし合わせて読むこともできる

    「ベルリオーズ/管弦楽法」のデメリット

    ・最初の一冊目としては少しオススメできない

    ・こちらも日本人が最初から書いているわけではないため、訳の解釈に注意が必要

     

    まとめ:管弦楽法の本でオススメはウォルターピストンから派生していくこと

    いかがでしたか、管弦楽法を習得しようとするならば、ウォルターピストンを一番最初に読むことをお勧めします。

     

    管弦楽法も和声法、対位法のように基礎が重要です。

    ウォルターピストンの管弦楽法で基盤を構築し、その次に伊福部昭やベルリオーズの管弦楽法に進めばより効率的に習得することができるでしょう。

     

     

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