今回は、クラシック音楽の怖い曲を特集します。
不気味な曲や悲劇を予感させる曲など、聴けば恐怖を感じるクラシック音楽を4曲ご紹介しますね。
それでは見ていきましょう。
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・マーラー作曲 交響曲第2番「復活」第1楽章
不気味な雰囲気を漂わせながら曲が始まります。
次第にたっぷりと歌う穏やかな曲調に変わり、美しく盛り上がったと思ったら、急に最初の暗いメロディが戻ってきます。
まるで劇や物語を表現するように、雰囲気が大きく変わる1曲です。
マーラーは、英雄の死と復活をテーマにこの交響曲を作曲しました。恐怖と幸せ、両方を感じられるマーラーらしい深みのある音楽です。
ムソルグスキー作曲 交響詩「はげ山の一夜」
寄せては返すメロディが不安をあおるようなオーケストラ曲です。
広大な自然をイメージさせつつ、危険な香りも漂います。ロシアを代表する作曲家、ムソルグスキーによって作られました。
夜中に悪魔たちが大集合して、歌って踊って大騒ぎする様子を表した曲です。
狂気に満ちた音楽が鳴り響いた後、曲の終盤で静かな鐘の音が聴こえます。
朝が訪れた知らせです。悪魔たちは急におとなしくなり、平和な美しい音楽が流れていきます。
民族的なリズムが魅力的で、一度聴いたら頭から離れないような音楽です。
https://www.youtube.com/watch?v=IgGsnrk9As8
メシアン作曲 「鳥のカタログ」より第13番「ダイシャクシギ」
鳥の曲と聞くと可愛らしい曲を想像するかもしれません。ですが、こちらは不気味な響きで始まる不思議なピアノ曲です。
暗い森の中をイメージさせる、サスペンス映画のような怪しさが溢れています。
メシアンは20世紀最高の作曲家であり、優れた教会オルガニストとしても活躍しました。
その一方で、鳥を非常に愛したメシアンは鳥類学者でもありました。
メシアンは鳥の鳴き声を聞いて、それを楽譜に書き起こして作曲したのです。
「鳥のカタログ」は、1曲ずつに鳥の名前が付けられ、最後の13曲目がこの「ダイシャクシギ」です。
プロコフィエフ作曲 バレエ音楽「ロミオとジュリエット」より「モンタギュー家とキャピュレット家」
怒っているような、不吉な事件が起こりそうなオーケストラ曲です。テレビで使用されることも多いので、聞き覚えがある方もいるのではないでしょうか。
「ロミオとジュリエット」は、モンタギュー家のロミオと、キャピュレット家のジュリエットの悲劇的な恋を描いたシェークスピアの作品です。
バレエ音楽であるこの曲は、貴婦人や騎士たちが踊る舞踏会のシーンで演奏されます。
威圧的でリズムを刻むような重いメロディが、悲劇の前触れのようにも感じられます。
クラシック音楽の中でも怖い曲【まとめ】
いかがでしたか。「クラシック音楽とは綺麗な音楽」と思っていた方には、びっくりするような曲もあったかもしれません。
「綺麗なだけが芸術」と思われがちですが、表現の世界は綺麗なだけでもなく恐怖や、くすんだような表情なども表現です。
今回の記事を読んで、「こんな曲もあるんだな」と感じてもらえたら嬉しいです。