クラシック音楽とポピュラー音楽の違いを解説!他の音楽との共通点は?

    ポピュラー音楽とは、ロック、ジャズなど、クラシック音楽には属さない、娯楽性、大衆性をもつ音楽のことを指します。

    親しみやすい音楽ということですね。

    今回はそんな「ポピュラー音楽」の特徴を、クラシック音楽と比較しながら解説していきます。

    大衆性を持つ、親しみやすいポピュラー音楽の特徴をクラシック音楽と比較して解説します。

    目次

    ポピュラー音楽の種類

    クラシック音楽が時代を超えて認められる西洋の伝統的な芸術音楽なのに対し、ポピュラー音楽は特定の時代における娯楽性や流行色の強い音楽です。

    ポピュラー音楽には100以上もの種類があると言われていますが、その中でも代表的なものをご紹介します。  

    ロック

    8(エイト)ビートのリズムを強調した、若者向けのエレクトリックな音楽です。

    アコースティック楽器を用いるクラシックに対して、電気で音量を増幅できるため、迫力あるサウンドになっています。

    基本は4名でバンド構成され、ボーカル、リードギター、リズムギター、ベース、ドラム、鍵盤楽器(キーボード、ピアノ、シンセサイザーなど)から、ひとつ以上担当します。

    ロックは裏ノリといわれ、強拍の位置がクラシックとは異なります。

    4拍子の曲で手拍子をするとき、ロックの曲では2・4拍目で打つことになります。        

    WE WILL ROCK YOU – QUEEN

    ロックは、8(エイト)ビートのリズムが特徴で、クラシックとは異なる裏ノリのエレキトリックな音楽

    ジャズ   

    約100年前にアメリカ南部で発生した黒人音楽です。

    ジャズの特徴は、軽いノリのスウィング(最初の音符と真ん中の音符をタイでつなげた3連符からつくられる)、裏の音符の多いシンコペーションのあるリズム、複雑なコードやスケールなどです。

    クラシック音楽とジャズの違いは?

    クラシックは楽譜至上の音楽ですが、ジャズはアドリブ(即興演奏)の音楽で、楽譜はそれほど重要ではありません。

    コード進行の流れから、無限にメロディを即興で紡いでいくのがジャズの真骨頂でしょう。  

    Miles Davis – So What 

    ジャズはスウィングやシンコペーションのリズムが特徴で、アドリブの音楽なので楽譜至上のクラシックとは異なる

    ラテン   

    ラテンは、ダンスと一体となった音楽です。

    中南米が発祥で、さまざまな音楽要素や地域性・民族性が融合したものとなっています。

    スペイン音楽の音階にアフリカ音楽のリズム、ヨーロッパの和声などです。

    リズムは8分の6拍子の中で、2ビートと3ビートを交互に進行する形式がよく使われます。

    ワクワクするリズムです。

    クラシック音楽にも使われるあの旋法

    メロディはフリギア旋法に近い「ミの旋法」と呼ばれる音階が定番。

    決まったコード進行をずっと繰り返す循環コードで、即興のセッションを行います。  

    Juan Gabriel – Hasta Que Te Conocí 

    ラテンは中南米の音楽で、スペイン音楽の音階にアフリカ音楽のリズム、ヨーロッパの和声と、さまざまな音楽要素や民族性が融合したものになっている

    シャンソン  

    フランスのポピュラーソングで、人生の哀歓などを歌ったものが多く、歌手の個性的な表現が特色です。

    ジャズは黒人音楽、シャンソンは白人音楽という決定的な違いがあり、リズムも基本的には拍の頭でとるところはクラシックと共通しています。 

    オペラのような頭声発声ではなく胸声発声である点が特徴で、 暗い内容を語るように歌います。  

    パリの空の下 (Sous le ciel de Paris) 

    シャンソンは、リズムを拍の頭でとるところはクラシックと共通しているが、オペラのような頭声発声ではなく胸声発声である

    ポップ  

    ロックから派生した、より現代的で庶民的なジャンルです。

    動きのあるメロディが重視され、Aメロ、Bメロ(海外の曲では用いないこともある)からサビ(コーラス)への流れを楽曲中で繰り返す形式になっています。

    一般的にライブよりもレコーディング重視で、ダンス向けのリズムを使用しています。

    特に恋愛に関するテーマが多くなっています。

    和声の構成は、古典的なヨーロッパの調性音楽をシンプルにしたものが多いのも特徴で、万人に受け入れられやすい、分かりやすい音楽となっています。   

    The Beatles – Ob-La-Di, Ob-La-Da

    ポップは、Aメロ・Bメロ・サビで構成された形式で、古典的なヨーロッパの調性音楽をシンプルにした分かりやすい音楽

    ソウル  

    1950〜60年代にアフリカ系アメリカ人発のゴスペルとブルースが合わさって生まれたジャンルです。

    「ソウル」とは「精神」とか「魂」のことで、日本でいう「演歌」に近く、ありのままの自分をさらけ出して歌うのが特徴です。

    教会音楽のゴスペルをルーツに持つソウルですが、基本的にはラブソングが主体の大衆音楽です。

    クラシック音楽とミサの違い

    クラシックのミサ曲のような頭声発声ではなく、ゴスペルに由来のパワフルな胸声発声にコード進行、R&B由来の覚えやすいリズム、コールアンドレスポンス、即興の多用などが特徴です。  

    Mary J. Blige – Be Without You

    ソウルは、ありのままをさらけ出してパワフルな胸声発声で歌う、ラブソングが主体の大衆音楽

    レゲエ  

    ジャマイカ発祥のポピュラー音楽です。

    ドラムとベースによって形作られる特有のグルーヴ(ノリ)があります。

    ドラムは各小節の3拍目にアクセントが置かれ、ベースは音数の少ない非常にシンプルなものですが音が大きく、うねるようなベースラインを奏でます。

    そこにリズムギターやキーボードが第2、第4拍目にアクセントを置き、オフビートを刻みます。

    クラシック音楽とレゲエの違いは拍?

    裏拍重視の音楽でクラシックとは異なる点ですね。   

    Protoje – Who Knows ft. Chronixx

    レゲエは裏拍重視の音楽で、ドラムとベースによって形作られる特有のグルーヴ(ノリ)がある

    ラップ  

    クラシックのようなメロディをあまり必要としないのが特徴です。

    似た言葉や語尾が同じ言葉を繰り返し、韻(ライム)を踏みながら、会話に近い抑揚をつけて発声します。

    曲の拍感覚に合わせる方法(オン・ビート)と合わせない方法(オフ・ビート)があります。

    KREVA「音色 ~2019 Ver.~」(Full Ver.)

    ラップはメロディを重視せず、韻(ライム)を踏みながら、会話に近い抑揚をつけて発声する音楽

    クラシック音楽とポピュラー音楽の違い【まとめ】

    いかがでしたか?ポピュラー音楽は世界のいろいろな場所をルーツとしており、その特徴も様々です。

    ジャンルによってはクラシック音楽との共通点もあるところがおもしろいですね。

    興味のあるジャンルがあればぜひ聴いてみて、日々の音楽の楽しみの幅を広げてくださいね。

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