【演奏する人必見】ソルフェージュとは何のこと?どんな効果があるかを解説!

    ソルフェージュという言葉を聞いたことはありますか?初めて聞く人も多いと思います。ピアノを習ったことがある人は、レッスンの時に習った記憶があるかもしれませんね。

    ソルフェージュとは、音楽を演奏する上でとても役立つものです。

    今回は、ソルフェージュという言葉を全く知らない人や、これからソルフェージュを勉強したいと考えている人へ向けて、ソルフェージュの基礎知識や訓練方法について、わかりやすく解説していきます。

    • この記事ではソルフェージュについて詳細に紹介していきます!
    • 全くソルフェージュを知らない人にもわかるように書いているので、是非勉強していってくださいね♪
    目次

    そもそもソルフェージュってどういう意味で何語?

    ソルフェージュという言葉は、フランス語です。フランス語でsolfègeと表記し、「音楽理論」を意味するのです。

    一般的に日本でソルフェージュという言葉は、音楽演奏するための基礎訓練のことを指します。つまり、ソルフェージュを学ぶとは、音楽の基礎力を養う、ということです。

    • ソルフェージュとは、フランス語で「音楽理論」を意味します。
    • 日本では主にクラシック音楽の音楽理論として扱われることが多いです。

    では、ソルフェージュとは、一体どんなことを学ぶことなのでしょうか。具体的に説明していきますね。

    一般的なソルフェージュは3種類

    一般的にソルフェージュとは、新曲視唱、聴音、楽典の3つを指します。3つとも聞き慣れない言葉なので、難しそうな言葉だな、と感じる人もいるかもしれませんね。

    多くの音楽大学の入試では、ソルフェージュについても出題されます。3種類全てを試験する場合もあれば、そのうちの1つだけ、2つだけ、という場合があります。それほどソルフェージュは重要なものなのです。

    では、新曲視唱、聴音、楽典、それぞれの内容について詳しく説明しましょう。そして、どのように訓練するのかについても、順にご紹介します。

    短いメロディをその場で歌う新曲視唱

    新曲視唱とは、短いメロディを初見で歌うことです。歌詞はないので、ドレミの音階で歌います。オペラ歌手が歌うような難しいメロディではなく、歌いやすい音の高さで作曲されています。

    また、初見と言っても楽譜を見た瞬間に歌うわけではありません。最初に15秒から20秒ほど、楽譜を見る時間が設けられます。

    新曲視唱のコツは?

    まずは譜読みの時間に、楽譜に書かれている記号や指示をチェックし、何拍子の曲なのかを確かめます。3拍子なのか、4拍子なのか、などです。そして、どんな速さで歌えばよいか、テンポについての指示も書いてあります。「Andante(アンダンテ、歩く速さで)」「Moderate(モデラート、中くらいの速さで)」などです。

    そして大事なことは、何調なのかを把握することです。あとで説明する楽典の知識があれば、そのメロディが何調なのか判断できるようになります。そして、楽譜全体に目を通しながら、頭の中でメロディを鳴らすのです。声を出してはいけないので、メロディを口ずさむことはできません。

    譜読みの時間が終わると、一般的には試験官が最初の1音をピアノで弾いてくれます。伴奏はなく、1人で歌い始めるのです。たとえ自信がなくても、はっきりした声で歌います。

    正しい音程で歌うことが一番大切ですが、メロディの持つ雰囲気を表現することも忘れてはいけません。強弱をつけたり、レガートに歌ったり、弾むように歌ったり、メロディから何かを感じ取って、正しく音楽表現することも求められます。なかなか奥が深いですね。

    新曲視唱を訓練するためには?

    新曲視唱を訓練するためには、繰り返し練習することが大切です。

    楽器店やネットには、新曲視唱のための楽譜が販売されています。ですから、自分で自宅練習することが可能です。自分でタイマーをセットして楽譜を読み、最初の1音を自分で弾いて歌い始めます。歌い終わったあとでピアノで弾けば、自分が正しい音程で歌っていたかどうか、どこで音程を外したのか、すぐに気が付くはずです。

    また、歌うときに録音しておけば、自分の歌を客観的に聴くことができます。他の人に録音を聴いてもらったり、ピアノを習っている人は、レッスン中に先生に聴いてもらったりしてアドバイスしてもらうことも可能です。

    最初はなかなか上手く歌えなくても、繰り返し練習するうちに、少しずつ正しい音程で歌えるようになります。慣れるためにも、失敗を恐れずチャレンジすることが大事です。

    音楽教室にはソルフェージュのレッスンがあるので、そちらでも新曲視唱を学ぶことができます。

    メロディを楽譜に書き起こす「聴音」

    聴音とは、その名の通り、音を聴くことです。ですが、ただ聴くだけではなく、音を楽譜に書き留めるのです。

    短いと8小節、長くても24小節くらいのメロディを聴き、すぐに楽譜に書きます。

    聴音のコツは?

    聴音にも種類があります。1つのメロディを聴く、和音を聴く、メロディと伴奏を聴く、などです。いずれの場合も、数回繰り返し演奏されるので、聴き取れた音からどんどん楽譜に書き込みます。

    和音を聴く場合、1度に全ての音を聴き取ることはとても難しいです。ですので、最初は1番高い音、次は1番低い音を集中して聴きます。それが書き取れたら、それ以外の音に耳を澄ませて聴き取ります。

    メロディと伴奏を聴く場合、1度に両方を聴き取ることは、ほとんど不可能です。ですので、最初の2回の演奏でメロディを書き取り、次の2回で伴奏を書き取る、などの方法があります。

    音感がいい人にとって聴音は有利だと言えます。ですが、普段から楽譜を見慣れている人でも、聴いた音楽を楽譜に書き取るのは意外と難しい作業です。「タッカ」「ターンタタン」というリズムを音符にしようと思っても、8分音符、4分音符、付点4分音符など、どの音符で書けばいいのか、慣れないうちは戸惑うのです。

    聴音を訓練するためには?

    聴音を訓練するためには、何度も聴いて、楽譜に書くという練習を繰り返すことです。

    音楽教室のソルフェージュのレッスンでは、先生がピアノを弾いて、生徒が書き取る、という訓練をします。

    このように、誰かに弾いてもらえると効率よく練習できます。また、聴音のための楽譜が販売されているので、自宅でも練習することができます。

    CD付きの楽譜もあります。この場合、電子音で録音されたCDではなく、ピアノ演奏されたCDを選ぶのがオススメです。

    少し手間がかかりますが、自分でピアノを弾いて録音しておき、後日再生しながら書き取る、という方法もあります。

    音楽の基礎知識「楽典」(音楽理論)

    3つめは楽典です。楽典とは、音楽理論のことです。

    音符記号の名前や、和音の名前を学習します。また、世の中にある音楽は、音楽理論に基づいて作曲されています。そして、ほとんどすべての曲は、調性を持っています。ハ長調であったり、ニ短調であったり、といった具合です。楽典では、その調性についても学びます。ですので、楽典を学べば、楽譜を見ただけで何調の曲なのか、だいたい理解できるようになります。

    楽典のコツと、楽典を訓練するためには?

    音楽教室や音楽大学でも楽典を教わることができます。ですが、基本的に楽典の本の内容を理解して記憶することが重要です。ですから、独学でも楽典を学ぶことは十分可能なのです。

    また、新曲視唱や聴音に比べると、楽典の勉強することにおいて、音楽的才能はあまり関係ありません。自分には音感がない、楽譜を読むのが苦手、楽器は弾けない、という人でも、楽典の内容を身に付けることは可能です。

    そして意外なことに、音楽理論には数学的な要素があります。楽典を学ぶと、音楽の奥深さに気づくことができると思います。

    ソルフェージュ能力が上がることによって得られる効果

    では、ソルフェージュを習得することによって、どんなメリットがあるのでしょうか。それは、実際の演奏に表れるのです。その理由を、ご説明しましょう。

    新曲視唱を訓練すれば、楽譜を読むのが早くなり、正しい音程で歌う力がつきます。初めて見る楽譜でも、その場で歌うことができますよね。また楽譜を見るだけで、どんな曲なのかを頭の中でイメージすることができるようになります。演奏者の想像力や表現力を豊かにしてくれます。

    聴音を訓練すると、注意深く音を聴くようになります。自分が奏でた音が美しいか、自分の理想の音色であるかなど、耳を澄ませる力がつきます。

    また、楽典の知識があれば、その曲が何調なのか把握して演奏することができます。

    理解しないまま演奏するのと、理解して演奏するのとでは、大きな違いが生まれます。作曲家が曲を作るとき、何かの意図を持って調性を選びます。それぞれの調に、柔らかい感じ、など特徴があるのです。その調の雰囲気を理解していれば、よりその音楽を豊かに表現することができるのです。

    ソルフェージュを学んでいた方が圧倒的に有利

    ソルフェージュの能力は、音楽を演奏するときに絶対に必要な能力とは限りません。ソルフェージュの知識は持っていないけれど、上手に演奏する人も沢山います。

    けれども、より深く曲を理解し、より良い演奏をするためには、ソルフェージュの能力を備えていた方が有利なのです。

    ソルフェージュは音楽の基礎体力のようなモノ!

    今回は、ソルフェージュについて解説しました。ソルフェージュとは音楽の基礎能力で、一般的に新曲視唱、聴音、楽典の3つを指すことをご紹介しました。

    この記事を通して、ソルフェージュの基礎知識について理解していただけたと思います。少しでも興味を持った人は、ぜひソルフェージュの本を手に取ってみてくださいね。これからソルフェージュを勉強しようと思っていた人にとっても、この記事が参考になればうれしいです。

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