チャイコフスキーの名曲を厳選して紹介！くるみ割り人形以外の隠れた傑作とは？
今回はチャイコフスキーの名曲について紹介していきたいと思います。
チャイコフスキーといったらくるみ割り人形がとても有名ですよね。
バレエ音楽に関する名作曲家ともされていて、バレエの地位を今ほどまでに持ってきたのはチャイコフスキーのおかげなどとも言われたりします。
そんなチャイコフスキーですが、バレエ音楽以外にも彼らしく美しい、そんな名曲を多く残しています。
今回はバレエ音楽に限らず、様々な演奏形態の中からチャイコフスキーの名曲を紹介していきます。
それでは見ていきましょう。
チャイコフスキーの名曲6選を紹介！
・バレエ組曲「くるみ割り人形」
「白鳥の湖」「眠れる森の美女」と共に、チャイコフスキーの3大バレエ音楽の一つです。
聴く人をワクワクさせる「小序曲」で物語が幕を開けます。中盤では「コーヒー（アラビアの踊り）」「お茶（中国の踊り）」「トレパック（ロシアの踊り）」など、外国風の音楽が次々に登場します。これは、ロシアが多民族国家であることと関わりがあります。珍しい鍵盤楽器であるチェレスタで演奏する「金平糖の精」などの名曲が続き、最後は「花のワルツ」で華やかに締めくくられます。日本でも、クリスマスの時期になると全国各地のバレエ団がこの演目を上演します。観て聴いて楽しめますので、機会があれば、ぜひバレエと共に楽しんで頂きたいです。
・バレエ組曲「白鳥の湖」
チャイコフスキーにとって初めてのバレエ音楽でしたが、踊りや振付などが良くなかったため、初演時はあまり評価されませんでした。その後、振付が改訂されるなどして、再評価されました。ハープの序奏に続き、オーボエがソロでメロディを演奏する「情景」の曲が最も有名です。白鳥に姿を変えられた娘たちの悲しい運命を感じさせる、切ない音楽です。そのほかに、4人のバレリーナが手を繋ぎながら細かいステップを踏む「4羽の白鳥の踊り」や、舞踏会の場面で流れる華やかな「ハンガリーの踊り」などの曲も人気があります。
・「四季」より「トロイカ」
ピアノ曲集「四季」は、音楽雑誌に毎月１曲ずつ、その季節に合わせたピアノ小品を掲載するために作曲されました。これは11月の作品であり、トロイカとはロシアのソリのことです。冬の澄んだ空気と、どこか懐かしさも感じられる曲です。チャイコフスキーは大曲を作り終えた後、息抜きのようにピアノの小品を書くことを好みました。
・弦楽セレナード第1番
第4楽章から構成されていますが、第1楽章の、胸に迫るような切ないメロディが特に有名です。モーツェルトへのオマージュを込めて、モーツァルトの様式を用いている、とチャイコフスキーが語っています。テレビCMで使用されたこともあり、多くの方が聞き覚えのある曲でしょう。
・ピアノ協奏曲第1番
金管楽器の高らかな音色によって、劇的に始まる協奏曲です。弦楽器がメロディを奏で、ピアノが重厚な和音を鐘のように響かせます。第1楽章の一部にはウクライナの民謡が用いられ、第2楽章の中間部にはフランスの古いシャンソンが使われています。当初は友人であるピアニスト、ニコライ・ルービンシュタインに贈る予定で作曲していましたが、ルービンシュタインに酷評されます。そこで別の演奏者に献呈され、演奏会は大成功を収めました。その後、ルービンシュタインもこの協奏曲を何度も演奏しています。数あるピアノ協奏曲の中でも、非常に人気のある曲です。
・交響曲第６番「悲愴」
チャイコフスキーが作曲した、最後の交響曲です。チャイコフスキーは20代の頃から繰り返しうつ病を患っており、その精神状態がこの曲に表れていると考えられます。
チャイコフスキーは泣きながらこの交響曲を作曲しましたが、出来栄えにはかなり自信を持っていました。
第4楽章を静かに終結させるなどの斬新な手法も盛り込んでおり、高く評価されています。
この交響曲が初演された9日後、チャイコフスキーはコレラと肺気腫の為に急逝しました。当時はコレラが大流行していたのです。
悲愴が、チャイコフスキーの最後の大曲となりました。
チャイコフスキーの名曲まとめ
いかがでしたでしょうか。
チャイコフスキーはバレエ音楽以外にも優れた作品をいくつも残していることがお分かりいただけたでしょうか。
これを機にチャイコフスキーの個性的な世界に惹き込まれてみてくださいね。
